開幕からちょうど一週間。
未だ負け知らずの5連勝を飾り、さぞかし大喜びであろうファンの顔色は…なぜか神妙だった。
勝てたのはもちろん良い。だが、今夜は吉見に完封させるべきではなかったろうか。
そんな贅沢とも言える「不満」が、7回わずか71球での交代という采配に対して噴出したのである。
あのままなら余裕で完封していただろうし、なによりも浅尾を使ったことが非常に痛い。
ただでさえ3連投なのに、明日あさってはスタミナに難のある川上、山本昌が先発ということで、
僅差の試合なら高確率で浅尾が出てくる展開になるだろう。
ならば今夜は休養に充てるべきではなかったか。そう思うのは至極当然である。
継投の判断を高木監督か権藤コーチのどちらがしているのかは分からないが、
就任時から昨季の浅尾の起用法を酷使だと批判していた権藤コーチならば、吉見続投を強行して欲しかった。
まるでシーズン終盤のような切羽詰まった采配には、正直首を捻らざるを得なかった。
さて、そんなわけで8回表に登板した浅尾は、相変わらず制球を乱す苦しい投球。
球場全体が重苦しい空気に包まれる中、ピンチを救ったのはこのファインプレイだった!
!?
フェンスに跳ね返ったファール打球が頭に直撃し、照れ笑いを浮かべつつ痛がる平田。
一見珍プレイのように見えるが、私はこれは計算し尽くされた頭脳プレイだと思っている。
1点を争う緊迫した試合において、重要なのは"流れ"である。
あの回、あの場面での"流れ"は完全にヤクルトに傾いていた。
全く危なげなかった吉見を代えてしまった上に、浅尾も調子は今ひとつで、
球場にも「だから代えなきゃ良かったのに」という疑念がたちこめる嫌な雰囲気。
その雰囲気を察した平田は、とっさに「笑い」で"流れ"をせき止めることを思いついたのだ。
そして平田は取れないのを分かっていてフェンスに突っ込み、思惑通り頭をぶつけた。
このプレイで正気に戻った浅尾はなんとか0点で抑え、開幕3戦目の二の舞を避けたのである。
まさに全てが平田の計算通り。二重の意味で
頭を使ったファインプレイであった。

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2012.04.07(Sat)00:30 |
平田良介 |
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