イレコミ!ドラゴンズ

黄金期の軌跡を形に残しときたくて削除せず放置してます
[中日ドラゴンズ] [スポーツ]

4年ぶりの復帰が決定しても、もう誰も川上をエースと呼ぶ者はいない。
それは川上が落ちぶれたからではなく、その称号を冠する新たな投手が現れたからである。

吉見一起
川上の退団と入れ違いで先発ローテの柱を任された男は、その年いきなり16勝を挙げ最多勝に輝いた。

前年の2008年も10勝を挙げており、2008~2011年まで4年連続で二桁勝利を継続。
これは川上が2004~2007年にマークした記録と並ぶ年数であり、今季は「川上超え」の5年連続が期待される。
またプロ6年間で通算57勝は、川上が同じ時点で挙げていた通算42勝と比べると、いかにハイペースかが分かる。


さてここまで書いておいて何だが、実は今日の主役は吉見ではなく、川上でもない。
かつて上記のような成績を期待されていた元エース候補…と書けばピンと来る方もいるだろう。
入団から一貫してチームのエース番号を背負う男、





中田賢一



次期エース候補と言われていたのも今は昔。
すっかり朝倉と共に過去の人と化した中田賢も、昨年の今頃はまだ話題の中心だった。

OP戦で好結果を残し、吉見が怪我で出遅れていたこともあり開幕投手の最有力に。
大役こそネルソンに譲ったものの、黒星スタート翌日の2戦目に登板。チームの初勝利を託された。
だがここでスレッジに2HRを浴びるなど4.1回5失点と炎上し、一気に期待値はドン底に落ちた。
結局6月以降は怪我もあって二軍生活が続き、春先の好調が嘘のような無惨なシーズンとなった。

今や先発ローテの一角に数えられることすらなくなった中田賢にとって、今季は背水の一年になりそうだ。
リリーフ転向で再起を図るとの情報もちらほら聞こえてきているが、
それなら長年の課題である制球力を磨かなければ話にならないわけで、正直厳しいと思う。


もう年齢も30歳。殻を破れぬまま実働年数だけが増えていくのがもどかしいのはファンも同じだ。
糸を引くような直球で強打者をねじ伏せていたかつての記憶も、もうすっかり滲んでしまった。
冬の運転中に曇った車のフロントガラスは外気導入ですぐに取れるが、記憶の曇りはそうはいかない。

ポテンシャルは誰もが知っている。落合前監督も「こんなもんじゃない」とよく言っていた。
鮮やかに視界を広げて生き返るか、滲んだ記憶の彼方に埋もれるか。背番号20の孤独な戦いが始まる。




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[中日ドラゴンズ] [スポーツ]

○6-2ヤクルト






5年前の私に今の中田賢一の状況を教えたら、おそらく少し落胆するだろう。


背番号20,中田賢一。本当なら今頃、球界を代表するエースになっていてもおかしくない逸材だ。
というか、なるに違いないと信じていたし、少なくとも中日のエースくらいにはなっているはずだった。
が、現状の中田は5年前とほとんど変わっておらず、むしろ年齢面を考えれば物足りなさを感じずにはいられない。

エースへの道が突如として崩れたのは2008年、「暴れ馬」と称されるほどの荒れ球を短所と捉えて矯正したことが
皮肉にも長所を打ち消す結果となり、以降の中田は良くも悪くも小さくまとまった平凡な投手となった。
落合監督が「自分の一番いいところを変えた。元に戻すのは大変」と評し、長らく中田を苦しめた
この"改悪"だったが、ようやく昨年本来の「暴れ馬」らしさを発揮、プロ入り最高の防御率で復活をアピールした。


となると、大事なのはその翌年。つまりは来る今季こそがエースになれるか否かの大事な年になる。
このままなら開幕投手は中田が務めることになりそうで、本命二人の離脱によるタナボタ指名とは言え、
このような機会はそうめったに来るものではない。
これを機に今年一年は俺がローテを引っ張る!くらいの気概で臨んでほしいものだ。

そのための予行練習として、今日対戦したヤクルトというチームは願ってもない練習相手である。
たぶんシーズンに入っても色々と苦しまされることの多いであろう敵を相手に本番さながらの長いイニング(7回)を
最少失点で乗り切ったのは、「中田ならヤクルトに勝てる!」というチームの自信にも繋がる満点回答だったと言えよう。




鬼のいぬ間に云々じゃないが、のいぬ間にエース奪取


それくらい図々しい目標を掲げる資格があると思う。この男には。



[中日ドラゴンズ] [スポーツ]


●1-10ロッテ



 「ラ~ラ~ラ~、ララ~ラ~♪」






言葉にできな~い♪




今夜の試合に関しては、「あそこがポイントだった」などと書くまでもなく・・・、中田賢ふざけんな!の一言で済むだろう。
初戦の吉見の時にも書いたが、こういう展開はいちいち振りかえって反省する必要はあまりない。

ただあの時と違うのは、ロッテに王手を取られてしまったという重すぎる現実がのしかかっている点のみ。
追い込まれたチームが大得意の本拠地でどのような野球をするのか、この目でじっくり見てきてやろうではないか。






ところで・・・、日本シリーズといえば、戦前の勝敗予想も楽しみのひとつだったりするわけだが。
解説者の予想なんてものは大概がテキトーな中で、私の野球観を変えたともいえる凄いシーンがある。

2003年、監督に就任する直前の落合博満がその年のダイエー-阪神をニュース番組で予想していたのだが、落合は両軍とも
に本拠地で全勝する、すなわちダイエーが○○●●●○○で日本一だと、自信満々に断言してみせたのだ。

当時落合のことをあまり知らなかった私は「えらそうに!」と半ば嘲笑するようにその予想を見ていたのだが、いざ始まってみ
ると落合の言っていた通りにシリーズは進み、最終的には言葉通り全戦予想的中でダイエーが日本一に輝いたのである。

それまで予想はあくまで予想であり、素人のそれも解説者のそれも大差は無いだろうと思いこんでいた私は、実はデータや
流れを事細かく分析することにより、ある程度信憑性をもつ予想を立てられるのだと、強烈に思い知らされたのだった。


それ以後、私自身も真剣に予想に取り組むようになり、自慢じゃないがそれなりに的中するようにもなってきた。
少なくとも惰性で仕事をしているような一部の解説者連中に比べれば、かなり裏付けのある予想ができると自負している。

その私が今回のシリーズを迎えるにあたり、今まで以上に分析に分析を重ねて導きだした予想というのが、10月29日の記事
に載せた、あれである。よほどの"イレコミ!マニア"じゃない限り忘れているだろうから、もう一度見直してみよう。



















奇跡の全戦不的中へ、ついに王手!




[中日ドラゴンズ] [スポーツ]

この記事を書いているのが10月19日22時30分。


24時間後には・・・おそらく一戦目の結果が出ているだろう。
パではロッテがソフトバンクを破り、史上初の3位での日本シリーズ出場を果たした。
これに乗じて巨人も、というのがメディアのお望みなのだろうが、(世間的に)中日の空気の読めなさはピカイチである。
見事に世間の期待を裏切って楽勝でCSを通過する姿が、私にははっきりと見える。






役者はそろった




さぁ来い巨人。お前らの抱くわずかな希望を完膚無きまでに叩き潰してやろう。




って、あれ?




賢一は?





[中日ドラゴンズ] [スポーツ]

○3-1巨人







吉見一起の登録抹消という「非常事態」とも言える情報が入ってきたのが今日の昼頃。
この大事な時期での勝ち頭の抹消は、普通であればチームにとってもファンにとっても痛恨の一撃になりそうなものだが、
おそらく私も含めて多くの方が、意外なくらい大したダメージを感じなかったのではなかろうか。


無論ノーダメージではないものの、「終わった!」と匙を投げるような絶望感に苛まれないのは我ながら不思議である。
しかも火曜日からは阪神との天王山が控えており、吉見と岩田とでは相手方の警戒心もずいぶん差があろうはずなのに。

にも関わらず、中日サイドがえらく泰然と構えていられるのは、他ならぬ中田賢一の復調が、吉見抹消という悲報の痛みを
充分カバーできるほどの安心感・信頼感を生んでいるからに違いない。



そんな中での巨人との最終戦。
8月は4試合に先発して防御率0.87と驚異の安定感を誇った「背番号20」が、9月に入ってもその力を如何なく発揮した。
圧巻だったのは5回表、二死1,3塁での松本に対し、執拗なまでに直球で押しまくった場面。

前の打者の坂本に対しても4球すべて直球で打ち取ったように、松本に対しても4連続直球で追い込んだのは驚きだった。
松本といえば直球を軽打する技術では右に出る者のいないほどの直球キラーである。
その松本に対して「打ってみろ」とばかりに140キロ台後半の直球を投げ込み、松本だって狙っているのに前へ飛ばない。
そして最後は「手を出さざるを得ない」カウントから、ボールゾーンへ沈むフォークで空を切らせたバッテリーの配球術。

これは中田の直球が「分かっていても打てない」類のボールだからこそ可能な配球であり、小笠原、ラミレス、阿部、高橋由
という超強力なクリーンアップの面々がひとつずつ邪飛に倒れていることからも、その威力の凄まじさが窺い知れる。



さて、復調し始めてからこんなことを言うのはちょっと格好悪いが、本来中日のエースといわれる投手は吉見ではなく中田
であるべきだと私は考えており、ここ最近の中田の投球を見ていると、忘れかけていたその想いが再び湧きあがってきた。
(散々吉見がいかにエースにふさわしいかという記事を書いた挙句がこれかよと思われるかも知れませんが…)


・・・というか、2007年のシーズンが終わった時点では誰もが川上の後継ぎは中田だと信じて疑っておらず、その後の2年間
でほぼ上積みもないまま後輩の吉見、チェンに追い抜かれるというのがそもそもの誤算だったのだ。


そこから遠回りに遠回りを重ねて2010年の夏。
急がば回れとは言うものの、回ったまま迷子になっていた中田が、ようやくようやく戻ってきてくれた。








そうそう、マウンド上でみせるこの鬼気迫った「目」。
これこそが、中日のエースの「目」だ。